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京料理の夏の味覚を代表する「鱧」。
関西で食べる夏の高級魚というイメージが一般的ですが、ここ最近、浜名湖では『冬の天然とらふぐ』に対して『夏のハモ』が名物になりつつあります。
実は関西へ出荷するほどに、遠州灘はハモ漁のメッカでもあるのです。
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舞阪港の漁師・和久田米喜さんにお話を聞いてみました。
ハモに噛まれた傷跡が手に残る和久田さん。獰猛なハモにさぞかし手を焼いているのかと思いきや「噛まれたら自然にハモが離れるのを待つだけ」と、いたってクールです。
ハモは「ウナギ目ハモ科」になるのですが、同じ部類のウナギやアナゴとは性格も違えば、味わいも違います。ウナギやアナゴほど脂が多くはありませんが旨み成分のアミノ酸が豊富なため、あっさり淡泊な身の中にも、旨みが感じられる魚です。
漁は、底曳網が解禁となる9月1日~5月15日の期間は一艘曳、6月に入ってからは二艘曳で行うのが基本です。しかしなんといっても、旬は5月から夏にかけて。梅雨や台風の後に脂がのっておいしくなり、ゴルフボール大くらいの太さが最も値もいいそうです。
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舞阪港で水揚げされたハモが辿り着くのが「遠州灘ふぐ調理用加工工場」です。ここは、ハモ料理に欠かせない「骨切り」を行う場所なのです。
ハモは小骨がびっしり通っているため、一寸(約3cm)の間に包丁で25回、背皮まで到達しないで切れ目を入れていく技術が江戸中期、京都の職人によって開発されました。
こちらでは骨切り専用の機械を導入していますが、骨切りまでに施す作業が職人の腕のみせどころです。
作業の流れは、まず生け簀からハモを取り出し頭と尾を落として氷水の中で血抜きをします。白い身に血が行き渡ると価値を落としてしまうため、経験がものをいう見せ場でもあります。そして、包丁とタワシで表面のぬめりを取る力作業を経て、腹を開く行程に移ります。三角骨といわれる中骨に角度をつけて包丁を入れ、取った骨や頭はダシ用によけておきます。
そしていよいよ骨切り。一匹ずつローラーの上にのせ、ゆっくり進みながら回転する刃によって等間隔に切れ目が入っていきます。
それを真空パックにして冷凍保存し常に良質な状態に保って、順に料亭やホテルに運んでいくのです。
- ハモ落とし
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湯引きしたハモに梅肉を添えていただく定番です。
- ハモ吸い
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牡丹の花のような姿から「牡丹ハモ」と呼ばれる吸い物。
- ハモの天麩羅
- うなぎ・和食処 松の家
昭和44年創業の味を今に受け継ぐ鰻・和食の店
営業時間 | 平日 10:30~19:30 土日祝 10:30~20:30 |
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定休日 | 火曜定休 |
電話 | 053-487-0108 |
URL | https://unagi-matsunoya.com |
- 料理民宿 松一
季節の「煮魚」が好評。
民宿ならではの素朴な真心で、美味しい旬の手作りのお料理でおもてなしします。フラワーパークの正面です。
営業時間 | 10:00~17:00 |
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定休日 | 不定休 |
電話 | 053-487-1414 |
URL | https://www.matsuichi.net |